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18.08.31 カテゴリー:1 やってて良かった!おおきなお世話

私があなたを支えることは、あなたに私が支えられること。「どこでもドア」が欲しかった! 2018.08.31

お住まいの「老人ホーム」を引っ越されるご家族への「おおきなお世話」をさせていただきました。

1時間弱の決して短くない移動時間を考慮して、お客さまをストレッチャーでお連れします。

お客様は、娘さんに「どうしたの?どこいくの?」とお聞きになります。
そのたびに娘さんは「だいじょうぶ。新しいところに行くよ。」と優しくお声かけをなさります。

たくさんの職員の皆様のお見送りを受け、お客様と娘さんに車内にお乗りいただき、目的地へ出発します。

車中、お客様は弱弱しく娘さんに尋ねられます。
「どこいくの?」「あ!揺れた!」「おそぎゃぁよ」
娘さんはお客様の手を握り、お客様の不安を受け止めながら、お声かけをなさります。
「新しいところだよ。これから毎日会えるよ。」「車に乗ってるから揺れるね。ごめんね。」「怖いよね、でも安全運転だから、大丈夫だよ。」

おせっかいタカヤマ妻は、車内に流れる音楽の選択を工夫してみたり、何かできることは無いかとお客様お二人のご様子を確認します。
おせっかいタカヤマ夫は、細心の運転で、お客さまに伝わる路面の凹凸を最小限に抑える努力をします。

中間地点を過ぎたころには、弱弱しかったお客様のお声がしっかりしてきました。ゆとりが生まれてきたようです。
「揺れた!」「おそがい!」「早よ降りたい!」との言葉は、変わりませんが。
それは「娘がそこに居てくれるから、怖い気持ちを安心して言葉に出来るよ」と伝えられているようでした。

お客様が「痛い」と言われました。支える私たちに軽い緊張が走りました。ほどなく「痛い」のはお客様の手であり、握る娘さんの力が少々強かったのだとわかりました。

目的地に無事到着。
お客様の安心した表情は「あんたたちよくやったよ。怖い気持ちをちゃんと言えたよ」と言っていただいているようでした。娘さんからは「ありがとうございました」のお言葉をいただきました。